思春期相談
10~18歳ごろの時期は子どもから大人への過渡期である思春期であり、第2次性徴が始まったり、性差の違いやホルモン変化に伴う心身の変化が現れます。
心理的な自我の目覚め、アイデンティティの確立など、複雑な発達課題に直面する時期でもあります。そのため、体も心も劇的な変化にさらされ、自分だけではどうにもコントロールできないような心身の問題が少なからず生じてきがちです。月経に関することもその一つです。
ご本人やご家族の気持ちを大切にしながら診療いたしますので安心してご受診ください。保護者の方もご一緒に相談を受けていただけます。
早発月経・遅発月経
早発月経は10歳未満で初経が始まることをいいます。乳房発達が7歳未満から始まり、9歳未満で恥毛の発毛が始まる場合を早発思春期といいます。
また、遅発月経は15歳以上で初経が起こることといいます。11歳になっても乳房発育が始まらず、13歳になっても恥毛の発毛が始まらない場合を遅発思春期といいます。
原発性無月経・続発性無月経
無月経は、月経が来ないことといいますが、18歳まで月経がこない原発性無月経と月経が来ていたが90日以上にわたって月経が来ない状態を続発性無月経といいます。
それぞれに原因がありますが、特に原発性無月経については染色体異常、性器の解剖学的異常などの特有の疾患が存在することもあるために、単なる月経不順と捉えるのではなく、受診していただく必要があります。
無月経では、多岐にわたる原因が考えられるために、きちんと原因を調べて無月経の状態を長期間放置しないように早めに受診し、必要に応じた治療を行うことをおすすめします。
また、乳房発育などの第2次性徴が正常にあるにも関わらず満15歳まに初経発来しないものは原発性無月経と考え、検査や治療の対象と言われています。