母になるなら流山、母はつらいよ流山

子育てしている若いお母さんが、月経前になると、イライラしたり落ち込んだり、涙が理由もなく出てきて鬱っぽくなったり、子供やご主人に攻撃的になってしまったり、、と多彩な症状を訴え困っている。特に産後からだと言う。

「母になるなら流山」ということで、〇〇県から流山に転居してきたが、引越疲れもあり、環境の変化にもまだ順応出来ていない。

お子さんは小学生。ご主人は会社に勤めていて理論的なタイプ。月経が終わると何事もなかった様に症状は消えてしまうので、ご家族は振り回されている様子。毎月のことなので、家族から病院に行くように促されたらしい。「最近イライラしてるね」「そろそろ精神科に行ってみたら?」「何が不満なの?」、、こういうご主人の一言で大変なショックを受けてしまう。診察室で声を出して泣き出す人もいる。診察室の机にティッシュペーパーが置いてあるのはそのためだ。家事、育児、仕事、いくら頑張っていても理解されないし評価もされない。これが続くと人はだんだん疲弊してくる。母はつらいよね、と声をかけなければ。

   PMS/月経前症候群は、排卵期から生理前までのホルモンの揺らぎが原因の一つと考えられている。更年期障害と同様の症状もあるため、鑑別が必要だ。日常の様々なストレスが加わるとさらに症状が出やすい。漢方薬やホルモン治療、安定剤で改善する人も多いが、彼女の話を聞いて、寄り添い理解してあげるということが一番の薬かも知れない。男性には理解しにくい女性の身体、ホルモンの変化を知ることは、家族のためにも人類のためにもとても大切だと日々思う。

ここで書籍をご紹介したい。ご存知の方も多いと思うが、「妻のトリセツ」(黒川伊保子著、講談社)を読んでみた。世の男性に、いやご夫婦で是非読んで欲しい一冊である。

「脳科学をベースに男女脳の違いからくる夫婦のすれ違いを紐解き、奥様の考えていることや行動の理由をズバリと解析。それに対してどのような言動をとれば、奥様にとって最愛の夫でい続けることができるのかという具体的な作戦を提示する、夫のための奥様攻略本。世の中の『奥様が怖い』と思っているすべての夫が、家庭におだやかな愛を取り戻すための実用書である。」紹介文より。

本の帯にはこう記されている。「理不尽な妻との上手な付き合い方」。

何度も繰り返し読まないと、なかなか奥様を攻略出来ないというのが私の偽りのない感想である。

http://www.nagareyama-city.jp/original6.html