ピルあれこれ、これだけは知って欲しい その2

当院でのピルの注意事項についてまとめてみました。

低用量ピル
《低用量ピル処方時のお願い》
・毎回問診・血圧測定・体重測定を行います。
・初回処方時はチェックシートの記入をお願いします。
・初回処方時は副作用などのチェックをするため、1シートのみの処方となります。
・年に1回子宮がん検診・採血検査⭐︎と超音波検査(主に経膣的超音波)を行います。
・ピル内服中は1年に1度乳がん検診をお勧めします。
・保険診療では最大3シートまで処方が可能です。

 ⭐︎採血内容: 肝機能チェック(薬は肝臓で代謝されるため肝臓に異常があると薬は飲めません)、貧血検査、血栓症のリスク検査( コレステロール、中性脂肪、CK、dダイマー)


【効果】
月経困難症(月経痛)の軽減
過多月経の月経血量の減少
月経不順の改善
子宮内膜症の予防と改善
月経前症状(PMS)の軽減
にきび、多毛などの改善
高い避妊効果
更年期症状、骨粗鬆症の予防
卵巣がんの予防
卵巣嚢腫の減少
子宮外妊娠の減少
乳房良性疾患の予防
子宮体がんの予防

【副作用】
出血、吐き気・むかつき・乳房のはり・痛み、
頭痛・偏頭痛・下腹部痛・下痢・むくみ・体重の増加 など
2~3ヶ月続くことがあります。

血栓症のリスク (処方出来ない場合があります)
・年齢:40歳以上
・肥満:BMI>30 ・高血圧 ・肝機能障害 ・片頭痛(特に前兆を伴う場合 ・自己免疫性疾患(抗リン脂質抗体症候群) ・産後4週以内 ・喫煙:特に1日15本以上の喫煙者には処方できません

【重大な副作用】
→すぐに服用中止
深部静脈血栓症、肺血栓塞栓症を疑う5つの症状
1)激しい腹痛 2)激しい胸痛・息苦しさ 3)激しい頭痛 4)視野の異常・舌のもつれ・意識障害 5)ふくらはぎの痛み・むくみ・発赤 これらの症状があったら、必ず病院を受診して下さい。